メーカー特集
2019.04.11

わたし20年ぶりの〇〇なんです
平野 Meets the Maker「住友電気工業」

売る人の顔が見える製品を、顔が見える店から買いたい。毎回、様々な弊社取扱メーカー担当者にインタビューする「平野 Meets the Maker」。今回のゲストは住友電気工業株式会社の立石さんです。住友電気工業といえば、自動車部品から半導体、機械加工用の切削工具まで手がける巨大メーカーです。弊社では日頃より光ケーブルや融着接続機などでお世話になっています。今日は弊社担当の立石さんに製品や業界のことをいろいろ聞いてみました。

―― 簡単な自己紹介をお願いします。

「住友電気工業、産業システム営業部の立石です」

―― 住友電気工業はどのような会社でしょうか?

「弊社は大阪府大阪市に本社を置く日本最大手の非鉄金属メーカーです。自動車のワイヤーハーネス※1から光ファイバまで製品は多岐に渡ります。私の担当する情報通信分野のルーツは、住友家が所有していた銅山までさかのぼります。銅を線状に伸ばす加工を応用して始まったのが光ファイバの生産なんですよ。

弊社のユニークな特徴は、新入社員の自社工場での工場研修です。私も大阪の熊取町というところで浄水器のフィルタの膜を作りました」

※1 ワイヤーハーネス 電源供給や信号通信に用いられる複数の電線を束にして集合部品(ASSY)としたものである。自動車の車内配線など、多くの電気配線を必要とする多様な機械装置で用いられている

   

実家の北九州市も工業地帯で、工場や工業製品には馴染みがあるという立石さん

―― なんでまた堅い部材メーカーに就職しようと思ったんですか? 同じメーカーでも化粧品とかクルマとか華やかな業界もあったんじゃないですか?

「学生の頃からネットワークの世界に興味があったんです。これから情報通信の分野は、更に様々な形で発展を遂げてゆくと思います。自分もその流れの中で、時代をひっぱってゆく一員になりたいと思い、この世界に飛び込みました」

―― さっき聞いたんですけど、20年ぶりの「女性営業」なんですか?

「はい。他営業部に女性はいるのですが、私の所属する『産業システム営業部』では20年ぶりです。
私の場合、元々人と話をするのが好きだったので、初めから営業志望でした。営業だと社内外の様々な方と関われるのが楽しいですね。お客様の声をお聞きし、社内の様々な製品のエキスパートとプロジェクトを進めていくのは住友電工ならではの醍醐味ですね。

女性営業が少なく寂しさもありますが、営業用の女子寮が借り上げ社宅だったりメリットも多いですよ」

―― 住友電工といえば光ファイバ御三家とも言われ、光関連製品が主力かと思います。他の競合と比べて優れている点は何ですか?

「歴史と会社の大きさが強みです。もちろん製品そのものも特徴的なところは多々ありますが、今の時代、製品だけでの差別化には限界があると感じています。だからこそ、これまで培ってきた案件事例や他部署との横のつながりを通し、お客様の困り事を解決することができる。そんな営業であり、会社であれるよう、頑張っています!」

   

案件事例や製品を日々勉強し、営業ではそれらを活かした「提案力」を大事にしていると語る立石さん

―― さて、ここ最近のオススメ製品は何ですか?

PrecisionFlex™MPOカセットパネル

「今業界では『省スペース化』が熱いのですが、この製品はうってつけです。プラグアンドプレイで好評だった弊社オリジナルのMPOカセットベースがさらにコンパクトになりました。この製品は1Uに最大144心のLCコネクタが接続可能です。またLCアダプタはチルトアップ機能を採用し使いやすさと省スペース化を実現します」

   

LCコネクタの着脱が容易にできるようにチルトアップ機構を採用(写真中央ご参照)

FlexULC™コネクタ

「これ見た目1芯ですが、じつは2芯入っているんですよ。従来のメガネコードに比べて断面積が7割も小さくなっているので、束ねた際も省スペース化に貢献できます。さらにプッシュプルタブがついている為、治具を使わず抜き差しが簡単にできる点も便利です」

   

自社従来品との比較。業界トップクラスとなる外径1.6mmの2心細径コードの採用で、高密度実装時のコードの輻輳(ふくそう)を回避しラック内での配線作業を大幅に改善している

MPOケーブルソリューション「SumiMPO」

「住友電工独自のMPO※2ケーブルソリューション『SumiMPO』※3も注目のアイテムです。従来品に曲げに強い堅牢性を持たせ、極限まで小型化しています。先端のガイドピンあり/なしや極性の変換が思いのままです。先端を簡易冶具一つで仕様変更できるので、特注ケーブルを注文しなくてよくなります」

※2 MPOコネクタは12本などの複数の光ファイバを一括接続できる光コネクタ。融着不要で多心一括接続が可能。敷設性を改善し輻輳(ふくそう)を防止、省スペース化に貢献できる
※3 世界トップクラスの小型化を実現した住友電工独自のコネクタ。詳細はコチラ

   

自社従来品とくらべて36%の小型化に成功。MPOケーブリングソリューションのギミックの細かさは住友電工の技術が結晶した究極の製品

小型融着機「TYPE-201eシリーズ」

「タッチパネルと直感的GUIで人気の世界最小最軽量の小型融着機『TYPE-201eシリーズ』もオススメしたいです。オート機能内蔵で誰でも簡単に融着ができ、ヘルプ動画機能では、オフライン動画でお困りごとを解決できます。小型軽量化しても容易に着脱可能なバッテリ構造を採用している点も、お客様に好評です」

   

小型・軽量で、より早く、より使い易くを徹底追求したTYPE-201eシリ-ズ。旧型機(TYPE-25eM)から約40%の小型化、約50%の軽量化

―― 光コネクタ・ファイバ業界でトピックスはありますか?

「2019年春より競合社さまがスロットケーブル※4の生産から撤退し、スロットレスケーブル※5に注力することです。弊社も含めて業界全体でスロットケーブルから撤退するのではとの憶測が生まれていますが、弊社がスロットケーブルから撤退することはありません。スロット・スロットレスには一長一短がありますが、総合的には現状ではスロットの方がメリットが大きいと考えています。今後も撤退の予定はありませんのでそこは強調したいです」

※4 光ファイバの多心化を可能にする4心テープ心線をスロットの溝に収納し配列した構造のケーブル。国内の幹線・支線系で多く使用されている
※5 ケーブルの細径軽量化を実現したケーブル。従来製品に比べて電柱の負荷が軽くなる特性がある

―― 最後にHPをご覧の皆様へ一言よろしくお願いします。

「2019年6月の平野さんの展示会には、今回ご紹介したアイテムを主に展示する予定です。業界の『省スペース化ブーム』をぜひご体感いただければ幸いです。融着機の実機デモもどこへでもかけつけますので、お気軽に平野さんまで御声掛けください!」

平野営業から一言

平野営業

光コネクタの分野は省スペース化と使いやすさが業界のムーブメントです。最新の光コネクタ製品は複雑な配線を劇的にシンプルにします。

融着接続機はユーザー様の好みの部分が大きいとは思いますが、住友電工のTYPE-201eシリ-ズは使ってみる価値があります。もちろんデモ機の実演も行っておりますので、気軽に弊社営業までお声掛けください。

※情報は登録時の情報です。掲載している全ての情報は万全の保証をいたしかねます。ご了承ください。

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