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クセモノ!? 基本性能や特性をおさらい

今更聞けない「Cat6A」

2020.05.14 GIGAスクール

「GIGAスクール構想」の「校内LAN配線」では「10Gbpsで接続可能なCat6A以上のLANケーブルの利用を指定する」とされ、Cat6Aを使った配線が義務付けられています。

「使ったことないけど、UTPだしCat6やCat5eと同じ」
そんな風に簡単に考えている方も多いかと思います。
もちろんUTPでRJ-45配線なので、共通部分も多いのは確かです。

今回は比較や基礎を交えながら、Cat6Aの使用感をご紹介させていただきます。

LANケーブルの性能

ケーブルの性能を示す数値として周波数特性(帯域幅)があります。伝送帯域とは「データを送る時の周波数の幅」のことで、蛇口に例えるとパイプ部分の直径にあたります。
蛇口も大きくなるほど多くの水が出ます。つまり、伝送帯域が広いほどデータを短時間で多く送ることができ、通信速度が上がります。

単純にいえば性能差として認識していただいて結構です

LANケーブル比較

LANケーブルは対応する配線規格(カテゴリー)によって性能差が有ります。また、上位カテゴリーの製品であれば下位カテゴリーの規格をすべてをカバーします。

上位カテゴリーの製品であれば下位カテゴリーの規格をすべてをカバーします

●「Cat5e」

国内の大定番。もっともスタンダードなLANケーブル
通信速度:1Gbps。伝送帯域:100MHz。標準外径:約5mm
速度:★
取回し:★★★★★

冨士電線「TPCC5」

●「Cat6」

Cat5eの2.5倍の伝送帯域250MHzを実現
通信速度:1Gbps。伝送帯域:250MHz。標準外径:約5~6mm
速度:★★★
取回し:★★★

冨士電線「TPCC6」

●「Cat6A」

10ギガビットイーサネットに完全対応。超高速ネットワーク環境で使用可能
通信速度:10Gbps。伝送帯域:500MHz。標準外径:約6.6~8mm
※ 十字介在内蔵でノイズ対策対応
※ 不連続遮へいテープ巻き
速度:★★★★★
取回し:★

冨士電線「TPCC6A」

「Cat6」「Cat6A」徹底比較

今回ユーザー様にお伝えしたいことはCat6Aは「独特」で「癖がある」あるということ。
Cat6感覚で取り扱うと本当に痛い目にあいます。Cat6とCat6Aを比較してみたいと思います。

Cat6Aの方が気持ち太いです。見た目にはわかりませんが心線もCat6Aの方が太いです

配線の規格ではケーブル外径の4倍曲げ半径を規定。Cat6(6mm)だと半径24mm。Cat6A(7mm)だと半径30.8mm。規定以上の曲げ半径ですと性能が保証されません

こちらのCat6ケーブルはシールドケーブルのように見えますが不連続遮へいテープなのでUTPです

梱包サイズも上位カテゴリーになるほどサイズアップ

海外製Cat6Aケーブルの荷姿(一番左)は木製ボビン巻です

平野営業から一言

平野営業

今回はCat6Aケーブルの中でもUTPタイプのケーブルについて特徴をご紹介させていただきました。Cat6AはCat6やCat5eとは違う特性があるので、取り扱いの際はご注意ください。