情通教科書
2019.10. 7

ぜひ知ってほしい製品知識をご紹介
情報通信の教科書「メディアコンバータ」

メディアコンバータの用途

メディアコンバーターは異なる媒体(メディア)同士を変換して接続する装置です。イーサネットで一般的に利用されるケーブルはカテゴリー5などに代表されるメタル(金属)ケーブルです。
一方、通信距離や速度等の性能を向上させる目的で、光ファイバーを使用したケーブルも使用されています。メディアコンバーターを使用するとこれら異なるメディアを接続することが可能となります。

1.補足:LAN(UTP)ケーブルは最大100mまでしか伸びません。しかし、光ファイバーであれば数十kmの距離を繋ぐことが可能です。ですので、100メートル以上離れた場所を通信させたいといった時にメディアコンバータをご使用ください。LANケーブルから光ファイバーへ 変換させる機器がメディアコンバータです
2.補足:接続させたい機器のインターフェースが片方の機器ではRJ45(LANの口)で片方がSFPで合わないといった場合インターフェースを合わせるために使用して頂くケースや、通信速度を合わせたいという場合に使用していただく方法もあります

メディアコンバータの種類

    • リピータタイプ
      変換するメディアの両機器の通信速度が同じで、メディア変換をしたい場合に使用する。受信したデータの内容(プロトコル・エラー状態)に関わらず電気→光に変換するため、遅延時間が0に近いほど小さいのが特徴

    • スイッチタイプ
      メディアと通信速度を変更する事も出来るL2SWタイプで、エラーパケットは破棄、また、ストア&フォワードをするため、リピータタイプよりは遅延あり

    • 光モジュール内蔵タイプ(100/1000Mbps対応)
      光コネクタがメディアコンバータと一体型になっているタイプのもの。比較的安価だが距離長が変更出来ない

  • SFP実装タイプ(100/1000Mbps、10Gbps対応)
    UTP→光、光→光変換のどちらも行えるメディアコンバータ。SFPスロットは距離やファイバの種類に応じてSX、LX、ZXを選択できるため、距離長や設置場所を変更してもSFPを変えるだけで対応可能。1芯タイプのSFPを実装することで1芯双方向も対応可能

1芯2芯とは?

多くの現場で利用されているのは2芯通信です。2芯通信は、送信側と受信側が2本の光ファイバーコアそれぞれを利用する通信方法です。光が進行する方向が独立していますので機器側の構造がシンプルになります。
1芯通信は1本の光ファイバーコアで双方向通信が可能です。ダークファイバーを利用して長距離通信する場合や、管路が細くて多数の光ファイバーを収容できない場合などに最適です。

スタンダードな光通信は送信側と受信側でそれぞれケーブルを使用して双方向の通信を処理しています

1芯通信は1本のケーブルで双方向通信が可能です。1芯の場合は送信と受信でそれぞれ別の光の波長を利用することで実現しています。そのため同一シリーズの製品型番の異なる機器をペアで利用する必要があります

メディコンの導入事例

●ビル内接続
高層ビルの場合1階から約25階ほどの高さで100メートルを超えてしまいます。LANケーブル(UTPケーブル)は100メートルまでしか伸ばすことができないので以下の図のようにメディアコンバータを使用して頂く導入事例はいくつもございます

敷地の広い大学のキャンパスなどでは1号館と2号館の間が100メートルを超えるほど距離が離れている場合がございます。こういった場合でもメディアコンバータを使用して頂くことが多くあります

●工場の建屋間
工場は建物ひとつひとつが大きいということもあり、下図のようにメディアコンバータを使用することがあります。それだけでなく、LANケーブルであるとノイズ(電磁波)の影響を受けやすいですが、光ファイバーはノイズの影響を受けにくいという特性もあります。

工場ではノイズが入り込んでしまうことも多く見受けられます。メディアコンバータを使用してノイズの影響を抑えるという使用方法もございます

平野営業から一言

平野営業

メディアコンバータ選定の際は、以下をご確認いただけると製品が選定できます。
①芯数(1芯 or 2芯)
②コネクタの形状(SCコネクタ or LCコネクタ)
③ファイバの種類(マルチモード or シングルモード)
④データ転送速度(10/100、10/100/1000、10G)
⑤伝送距離(何m?、何km?)
もちろん、弊社でも選定可能ですのでお気軽にご相談ください。

※情報は登録時の情報です。掲載している全ての情報は万全の保証をいたしかねます。ご了承ください。

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