レポート
2020.01.28

ジブリだけじゃない!! 三鷹は情報通信の聖地だった
訪問レポート「NTT技術史料館」

暖冬とはいえ、毎日厳しい寒さが続いている今日このごろ。
研修の一環として、行ったようでまだ行ってなかった三鷹(最寄りは三鷹駅で住所は武蔵野市)のNTT技術史料館にお邪魔させていただきました。
正直行くまでは「大したことないだろう」と三鷹だけにタカをくくっていましたが、行ってびっくり見て「おったまげ~!!」の巨大博物館!! こりゃ日本のスミソニアン博物館※1! 三鷹に来たらジブリ美術館※2もいいけど、NTT技術史料館もオススメです。

NTT技術史料館は、武蔵野市のNTTの巨大研究施設である武蔵野研究開発センタ内にあります。日本電信電話公社発足以降の半世紀を中心に、NTTグループの電気通信技術開発の歴史的資産を系譜化・集大成した史料館です。

元々は非公開の施設でしたが、近年広く公開されるようになり、誰でも無料で情報通信の歴史を勉強することができます。毎週木曜・金曜の午後は予約なしで自由に見学できる一般公開も行っています(団体・一般公開以外での見学は要予約)。一般公開では、希望すればNTTのOB運営サポーターによる見学ツアーも可能です(予約がおすすめです)。詳しくは公式HPをご覧ください。

※1 スミソニアン博物館は、米国ワシントンDCにある世界最大の博物館群の総称。芸術や自然科学はもちろんのこと、産業・航空宇宙分野の収蔵品が充実していることでも有名。
※2 正式名称「三鷹市立 三鷹の森ジブリ美術館」。ジブリ関連の展示品を多数収蔵・公開している。郊外の立地ながら、世界から観光客が訪れる東京を代表する観光名所となっている。

アクセスには、JR中央線「三鷹駅」から直行便バスの「NTT武蔵野研究開発センタ」行が便利です

地下1階から地上3階まで情報通信の歴史と技術に関わる展示がびっしり!! ゆっくり見学したらとても1日では回りきれない内容です

「電信電話ことはじめから」の展示。1854年のペリー再度来航(モールス信号の伝来)からおよそ100年後にはポケベルの原型が完成って、すごくないですか!? 情報通信の100年は激動です

ドラえもんの「もしもボックス」ではなく、クリーム色のボディと丸みを帯びた赤い屋根から「丹頂形」と呼ばれた1954年登場の公衆電話ボックス。当時、トイレとして使用する人やいたずらをする人もいたため、後にガラス張りになったとか

懐かしの電報。平成生まれの方、親父ネタやなぞなぞの「カネヲクレタノム」はこれですよ

大阪万博の電気通信館で出品された「ワイヤレステレホン」。電気通信館への来場者は、約65万人にものぼり、その多くの方々が、この「未来の電話」を体験したのだとか

PBX回線を利用したビジネスホンの原型にもなった「ボタン電話機」

1968年にポケットベル(無線呼出サービス)がスタートしたときに使われた最初の端末「ポケットベルB型RC11」

1979年にサービスを開始した自動車電話。保証金等初期費用として20万円ほどの他に、月額数万円が必要で通話料もかかるという料金体系で高額でした。そのため、トランク上に立つトップのアンテナがステイタスシンボルとなっていました

平野ノラの「しもしも〜?」のやつこと1985年に登場した「ショルダーホン」。女性の髪形にも時代を感じますね

個人的にツボった新旧電話ボックスのミニチュア。内観外観ともに、とてつもなく良く出来ています。館内には凝りに凝ったミニチュアの展示も多く模型鑑賞的な意味でも楽しいです

携帯電話の展示コーナー。今時では「ガラケー」というのうでしょうか。「FOMA」「Xi」「PHS」「iモード」「ムーバ」などなど、ど真ん中世代なので懐かしいですね

マニア垂涎(!?)の歴代融着接続機のコーナー。光ファイバの展示も豊富で、その製造法である「VAD法」が世界的に権威のあるIEEEマイルストーンに認定されたニュースも展示してありました

NTT東日本が監修(NTT技術史料館も一部協力)して実現したというタカラトミーアーツ社の「公衆電話ガチャコレクション」。とにかく精巧でかわいいです。NTT技術史料館のお土産としても大人気だそうです

平野営業から一言

平野営業

館内には専門性が高い展示エリアの他、体験コーナーや触れる実機の展示コーナーなどがあり、子供から大人まで楽しめる内容です。特に情報通信に携わる方にとっては、仕事のパーソナリティを再認識できる貴重な場になること間違いなしです。

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