平野通信機材株式会社

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刮目せよ!! 渾身のNUCS特集!!

平野 Meets the Maker「第百通信工業」

2018.12.14 製品情報

売る人の顔が見える製品を、顔が見える店から買いたい。毎回、様々な弊社取扱メーカー担当者にインタビューする「平野 Meets the Maker」。今回のゲストは、第百通信工業の山田さんと根本さんです。

第百通信工業と聞いても、ピンとこない方も多いかもしれません。では、UCS(Universal Connection System)と聞けばいかがでしょうか? この業界の方であるならば、一度は聞いたことがあるかと思います。
第百通信工業は、かつてのUCS端子を販売した通信施工業者さんです。今回はUCS後継製品NUCSについて様々なお話をお伺いしました。

上部写真 右:山田宏一氏 左:根本明緒氏

NUCS(New Universal Connection System)とは...

本題に行く前に、従来品UCS(Universal Connection System販売停止)についておさらいさせていただきます。
国内のMDF端子としてはクローネブランドがシェアを席巻しておりました。それに対抗してレイケム社は2004年UCSを販売開始しました。
主な特徴としてはクローネとコンパチブルで安価であることが挙げられます。しかしながら、その後の吸収合併でクローネもUCSも一社の製品となり、必然的にUCSは遭えなく販売停止に追い込まれました。
そして、このほどUCSの後継として復活した製品がNUCSです。

上:クローネ。下:NUCS。見た目もクローネとほぼ同じことが分かる

―― では、簡単な自己紹介をお願いします。

「NUCSの開発担当をしております。第百通信工業の通信機材部の山田です。
一応、本社(東京都中央区)に席はあるんですが、今は千葉営業所でNUCSに関わる業務をしております。
今日は、はるばる千葉までいらしていただいて、ありがとうございます。NUCSは千葉と大阪の2拠点で在庫管理しているんですよ」

左:山田さん、右:根本さん。千葉営業所でのインタビュー風景。倉庫はオフィスの倍のスペースになっており、配送センターも兼ねている

―― NUCSの開発の経緯を教えてください。

「かつて弊社はUCSの代理店でした。しかし前述のように製造元がUCSを販売停止してしまい、UCSを取り扱えなくなってしまいました。そこで自社で立ち上げたのがUCSの後継ブランドであるNUCSです。頭文字の『N』は『new』という意味で、新しいUCSだから『NUCS』。NUCSの製造は同じ中国のUCSの製造ラインで行っております。
そしてマウントフレーム類は従来どおり国産、保安器モジュールも引き続きJIS対応の昭電製UCP、新たに音羽電機製SPUをラインナップに加えさせていただきました。またアレスタマガジン素子も従来どおり日辰電機製です」

ラインナップには示名状片も揃えている。もちろん、クローネ端子でも使用可能

―― NUCSの開発で、ご苦労されたことは何ですか?

「中国の工場と試作品をやりとりすることは大変でしたね。試作品を何度も日本に送ってもらって、Eメールで修正箇所を説明するんです。英語でやりとりするんですが、私は英語が得意じゃないからね(笑)。

思い返すと、認証も大変でしたね。大きな工事案件だと、製品の認証も重要なんですよ。製品としてお墨付きがあるかどうかが、採用の条件にもなります。製品自体は前のものと同じでも認証はゼロから取らなければならないからね。IECQ独立試験所認定の検査会社(沖エンジニアリング)にて信頼性評価試験を実施しました。珍しいメタル端子ですのでご担当には無理なことばかりで大変お世話になってしまいました。
これに基づいたNUCS技術仕様書はご希望あればいつでも提出できます。
またネーミングについても関係者で色んな案を出し合ったのですが、最終的にNUCSで特許庁に商標出願、無事取得できました。

見た目は、クローネと同じ製品ですが、このブランドには大変な苦労がかかってますよ。発売まで丸2年を要しましたし、評価試験とか金型の費用も大分かかりましたね」

クローネ同様に丸棒(PFロット棒)につけられる構造(特許終了)は、現場のニーズに応えたこだわりの構造。このためだけに新たな金型を幾つも作ったのだとか

―― 光回線が主流な現在、NUCSにこだわる理由は何ですか?

「おっしゃる通り、メタル端子(アナログ回線)の需要は減ってきている現状は寂しいですね。こんな時代にUCSの後継ブランドを出すことは、時代と逆行しているとは思います。
でもね、少ないですがメタル端子のニーズはしっかりあるんですよ。クローネの端子は今も売れていますからね。クローネが売れるなら、うちのNUCSも売れると思って販売を続けています。隙間産業みたいなもんですよ。

話が脱線するけど。私は会社では、ずーっと『隙間産業担当』なんですよ(笑)。若い頃は、あまりに使われてないQDFを担当してたんですよ。アレもニッチだったけど、需要がしっかりありましたからね。今は同じく隙間のNUCSを担当しています。私は、そういう星の下に生まれてるんですよ(笑)」

※ 当初はアメリカADC社製の端子、その後転々として、これも販売停止となり現在はこの後継製品としてNQDF販売している。

苦労して取得したの認証の数々。この他にも、オフィスには認証関連の書類がずらりと並ぶ。また、製品HPでは積極的に不具合情報を開示し、コンプライアンス遵守と製品の信頼性向上につなげている

―― NUCSの今後の展望などありますか?

「正直NUCSは、立ち上げたばかりで知名度が低く、好調な売上とはいきいません。ただ、徐々に知名度が上がってきて、少しづつですが販売数も増えている現状もあります。今後は、NUCSの知名度を上げたいですね。知っていただければ、絶対に買ってもらえる製品だと思ってますからね。
こうやって、平野さんでHPに取り上げていただけることは本当に感謝しています。ぜひ客先でクローネの話がでたら『クローネもいいけど、NUCSの方が安いですよ!』って話のネタにして下さいね」

千葉営業所では、NUCSの在庫を取り揃える。他に大阪の倉庫でも在庫を保有。午前中の注文で翌日配送体制を整える

メーカー社長から一言

第百通信工業社長 弓桁さま

今回は弊社製品を特集していただき、誠にありがとうどざいました。このような形で製品が取り上げていただけることに感謝しております。
NUCSの技術的な裏付け、在庫等の営業面は出来上がったので、今後はクローネに比べた価格の優位性や信頼性の高い完成された製品であることを広くPRしたいと考えています!! 今後とも何卒宜しくお願いします。

平野営業から一言

平野営業

急な依頼にも関わらず、快く取材対応頂きありがとうございました。
弊社担当の山田様はこちらの質問に対し、親身に対応してくれました。また、とてもユーモアのある方です。
弊社としても、NUCSを今後は積極的に扱っていきたい所存です。クローネに縛られず、新たな選択肢としてNUCSを使ってみて下さい。